2016年12月22日木曜日

Paolo Sorrentino(パオロ・ソレンティーノ)『La grande bellezza(グレート・ビューティー/追憶のローマ)』


年寄りの乱痴気(なんだこの言葉誰が使うんだろ)ってみてて痛々しいな。その偽物感が実にいい。
それでいて、綺麗な風景が数々場面として出てくる。
でも実際のローマ(ヨーロッパ全体に言えることだろうけど)とかってかつての綺麗だったころと比べて、難民やら何やらで今は全く違うよね。もともと汚いからあれだけど。
そうじゃなくても経済終わってるところは、犯罪とかあって、そういう実態との違いってのが刺さる。日本だとヨーロッパってだけでキラキラしたイメージってあるんじゃないかなって思う。そういう偽物と本物との対比ってことなんだろうけど。

それでいて死というものがってことだろうけど、限りがあるってこととその綺麗な風景の対比なのかなぁ。どこまでいっても満足できないって実感させられる感じが嫌だけど現実。厳密にいえば景色としての建物だって朽ちるけど人間と比べればほぼ永遠と同じ意味で対比として使ってるってことかな。Sabrina Ferilliさっさと癌で死んでスピード感あっていいねって思った。

後最後のばばぁ無駄に長かったと思うね。あそこつまらないし異常に長く感じたよ。それまで結構良かったのにちょっと残念だった。若い修道女との対比で祭り上げられた玩具って感じの偽物なんだろうけど長すぎる。キリンさんと一緒に消えてくれと思った。マジックは詐欺じゃないくて観客を楽しますものだし、その宗教だって騙すだけでなく救うこともあるみたいなことかね。くだらない偽物だと個人的には思うけど。後は役割に縛られるという点で、彼らが他の人間にどう思われてるのかってのと別に主人公が乱痴気を冷めた目でみているのと同じくばばぁもってことだろう。

とにかくわかりやすいメッセージを出す。キリンだってわざとらしい。これはどういう意味でしょうかみたいな。最高傑作の贋作みたいな映画。

EDでも映像綺麗だーって思うね。よくBSでやってる観光番組みたいな感じ。

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