2017年12月23日土曜日

Greg Yaitanes(グレッグ・ヤイタネス)『Manhunt: Unabomber(マンハント)』


何か面白みが足りませんでした。森ではじまった所とかがだいぶ前に見たドラマか映画のデジャヴュってる感じがして、作品を観たのに忘れたのかと思いNetflix戻って確認した。頭がぼけているのかと思い焦った…

Sam Worthington(サム・ワーシントン)が妻と子供を捨てて家をでる時の顔が何ともいえない変な表情で演技がおかしいと感じた。はじめの頃の上司とのやり取りで、怒りを抑える感じが上手いと思ったから余計にそう感じた。その点以外は特になし。まぁそこそこ良かった。いやはや主人公は糞野郎すぎて何も共感できない。

ミイラ取りがミイラになる。James R. Fitzgerald(ジェームス・R・フィッツジェラルド)がTheodore John Kaczynski(セオドア・ジョン・カジンスキー)化していく話。現状への不満と理想とのずれが両者の共通項、社会に認められない天才だという思いが根底にある。

簡単に分かりやすく単純に環境テロリストとしてのセオドアつまり、左翼としてのセオドアを捕まえようとすることは、彼を理解すること。理解すると言うことは彼になるということ。ある意味で右翼のジェームスみたいな感じだろうか。相互的に対立することで精鋭化し過激になる。非常に現代の思想の対立にも似ていると思いました。大事な点は、ジェームスは必要正義ということだ。必要悪という言葉があるが、誰かが事件を解決する必要がある。しかしそれには実生活の犠牲が伴うものだということだ。明らかにこれは必要悪に通じる社会的な義務感がかせられていて、これによる被害者である妻や子供や情報流出させた女の部下などがいる。この点はなんともいえない。悪のような感じがするのだろう。

一ヶ月ぶりにまたMKウルトラかよw結局、いじめや政府の暗部(CIA前身)による拷問的な実験の部分に関しては(広義な意味で政府にもっと言えば社会に責任があるといえるが)、つまりレイプされて頭のおかしくなったゴミが他の人間に爆弾を送って八つ当たり、憂さ晴らししてるだけ。結局こいつは自分にも他人(最も軽蔑する文明社会)にも負けたゴミだったってことだな。前者のいじめは別にたいした話ではないから若干どうでもいいが、後者の人間を殺すなりすればよかったのにとしか言いようがない。何の罪もない人間を殺す弱い心をもった、頭も悪い馬鹿だなと思う。ジェームスにしても社会に認められないということがある。これはいき過ぎた正義感による警察官として上司の切符をきった話がそうだ。彼の場合情報を流出させた部下の女性もきってしまう。非常に独善的なのだ。

よく陥りやすい罠として、くだらない人間と付き合わないということが大事だ。くだらない人間であっても打ち負かそうとか理解し合えるとか考えるだけ無駄。さっさと新しい人を探したほうがいい。世界にはいくらでも人間がいるわけだし、アメリカなんて俺が住んでる日本よりも広いし、さっさと損切りすればよかった話。まぁ損切りする能力って大事だし難しいんだよね。人を見る目がないというのがセオドアの特徴としてそこにでているが、結局大学において、拷問的な実験にずるずると関わってしまうところ(いやそういう傾向的性格を利用されたのだけどね)がそういうところなんだと思う。そしてこの重要な点は、結局のところ家庭だったり別のところで学ぶ事だということだ。だから飛び級であることが彼にとってマイナスになったとはっきり言える。学校でも同学年の交友を通して、揉まれることがなかったから、彼は子供のまま大人になった。経験が足りていなかった。そして本人が若干だが先天的にそういうタイプの障碍者として社会性がないのだろう。被害者意識が大きいから、この問題も他者を知らないということからきているのも加えて。自分以外にもっと悲惨な人間はいくらでもいるという視点が欠けている。強がっている弱い子供っぽさが障碍者だな。かわいそうな奴。あんまり俺は使わない言葉だが弱虫ってことだな。結局悪いことが重なってしまったとしか言いようがないね。勿論、やった内容からすれば擁護できない。だけど悪い意味で重なりすぎてるとは思う。

感想としてはくっだらねぇなお前らの人生。俺の人生は最高だね。
バランスが悪いんですよね。濃いと言えば濃いですが、不器用な人たちだと思いました。主人公にも共感できないのが僕の捨て台詞的な感想になった点です。
今度はちゃんとした史実の方も当たりたいと思います。良いきっかけでした。

最後の信号での思わせぶりな終わり方なんやねん。