2014年1月30日木曜日

財界四天王(別称:コバチュウグループ、吉田四天王)


  • 小林中(富国生命保険相互会社元社長、日本開発銀行初代総裁、アラビア石油元社長)「影の財界総理」「天下の素浪人」「コバチュー」
  • 水野成夫(経済同友会元幹事、産経新聞元社長、フジテレビ元社長)「財界のマスコミ対策のチャンピオン」「マスコミ三冠王」「財界の送ったエース」
  • 永野重雄(日本商工会議所元会長、富士製鐵元社長)「財界フェニックス」
  • 櫻田武(日経連元会長、日清紡績元社長)「ミスター日経連」
  • 菅礼之助(元藤田組会長、元東京電力会長、元経済団体連合会(現日本経済団体連合会)評議会議長)「ラマ僧」

    お約束通りの四天王なのに5人いる、三鬼陽之助によって命名された当時の財界実力者。
    初期は、菅だったが三鬼の取材の過程で櫻田と入れ替わったことが長瀬達郎(菅裸馬の孫)の『俳人菅裸馬』に載っている。

    長瀬 達郎 角川学芸出版 (編集) 『俳人菅裸馬 [単行本]』角川書店; 単行本版 (2011/7/30)p.179
    ただ筆者の記憶では、三鬼陽之助氏自身が菅礼之助を四天王の一人として書いた雑誌を確かに目にしたことがある。三鬼氏がその著書を出した当時、同氏はすでに八十歳。その長い経験の中で、何度か変遷があってもおかしくない。

    更に詳しい実態として、政界最後のフィクサーとも呼ばれた福本邦雄が記した『表舞台 裏舞台―福本邦雄回顧録』がある。

    福本 邦雄『 表舞台 裏舞台──福本邦雄回顧録 [単行本] 』 講談社 (2007/4/10) p.266    

    福本 それについては、僕が『中央公論』に「財界人の思想と行動」というのを、二回ぐらい書いていますから、大体その通りです。「コバチュウ・グ ループ」というのがいて、それが財界と政界との間を仕切っていた。一番初めは、吉田(茂)さんと、宮島(清次郎)さんとの関係から出来たのかな。

    ——日清紡ですね。

    福 本 宮島さんが退いて、「コバチュウ」(小林中)になったのかな。「コバチュウ」が、なぜあのグループの筆頭になったかと言うと、当時、彼は富国生命社長 から開銀総裁になったわけですから、復興資金を扱っていた。それが、一つの力の源泉だったのではないか。それで、「コバチュウ」が大将で、副将に水野(成 夫)がいて、あと永野重雄がいて、桜田武、今里(広記)がいた。見習士官が五島昇、小坂徳三郎、鹿内信隆という連中ですね。それで、財界と政界の間を取り 結んで、その代わり、国家的プロジェクトに対する人事は、この連中が完全に握っていた。例えば、国家公安委員、NHKの経営委員、電電公社の経営委員(の 人事)は、この連中が握っていた。

    下記に政界へコミットした財界四天王(別称:コバチュウグループ、吉田四天王)について詳しく実態を述べる。
    『田中清玄自伝』においても今里は、吉田四天王の一人という記述がある。

    田中 清玄 『 田中清玄自伝 [ハードカバー] 』文藝春秋 (1993/09)p.246
    今里はその後死んだが、俺が財界そのものを信用しない理由はそれだ。それが吉田四天王の一人だよ。自分のことだけだ。


    吉田茂(外交官、外務大臣(第73・74・75・78・79代)、貴族院議員(勅選)、内閣総理大臣(第45・48・49・50・51代)、 第一復員大臣(第2代)、 第二復員大臣(第2代)、農林水産大臣(第5代)、衆議院議員(当選7回)、皇學館大学総長(初代)、学校法人二松学舎舎長(第5代))

    宮島清次郎(元日清紡績社長、会長、元日本工業倶楽部理事長)
  • 大将

    小林中(富国生命保険相互会社元社長、日本開発銀行初代総裁、アラビア石油元社長)「影の財界総理」「天下の素浪人」「コバチュー」
  • 副将

    水野成夫(経済同友会元幹事、産経新聞元社長、フジテレビ元社長)「財界のマスコミ対策のチャンピオン」「マスコミ三冠王」「財界の送ったエース」

    永野重雄(日本商工会議所元会長、富士製鐵元社長)「財界フェニックス」

    櫻田武(日経連元会長、日清紡績元社長)「ミスター日経連」

    今里広記(日本金属産業社長、日本精工元社長)「財界官房長官」「財界幹事長」中山素平と「知恵の中山、行動の今里」
  • 見習士官

    五島昇(東京急行電鉄社長、会長、日本商工会議所会頭)「ビッグボーイ」

    小坂徳三郎(信越化学工業社長、会長、信濃毎日新聞社長、衆議院議員、運輸大臣(53代))大平、中曽根と「大中小」安倍、竹下と「安竹小」

    鹿内信隆(フジサンケイグループ会議議長)「ハイジャッカー」

0 件のコメント:

コメントを投稿